かわいい女になりたくて 第2話

同窓会妄想

なんでこんなにドキドキするのか分からなかった。成人式の時に会って以来だから、19年ぶりだが、今更何を期待するものでもない。久しぶりに中学3年生の同級生に会って、互いを懐かしむだけのもののはずだ。それなのに、大学生の頃に合コンと呼ばれるものに参加したときのようなドキドキを今味わっている。

さっきから鏡ばかり見ている。別に若く見られたいわけでもない。綺麗に見られたいわけでもない。年相応に普通に見られればそれでいい。そんなことには若い頃から、気にならない、いや気にしないよう努めてきたし、実際、見た目のことなど気にならなくなっていた。

鏡を見ているのに、自分の顔や姿を見ているわけでもない。さきほどから鏡の向こうに、中学生だった頃の自分がちらちらと見える。

私は美人だった。巨乳でもあった。自分でいうのもなんだが、スタイルもすごく良かった。小学生の時には160cm以上あって、中学生で170cmになった。生理が来るのはひとより遅かったが、胸はふくらんだ。今はGカップある。でも、美人な顔もスタイルも隠していた。隠せるものではないという人もあるかもしれない。でも、隠せる。私はわざと髪の毛をぼさぼさにして、服も汚らしくきこなした。そしてダサく。胸はタイトなスポブラできつぅく絞った。

中学生の頃の私は、見た目で判断されるのが大嫌いだったんだ。中学2,3年生くらいになると、自分が性的に男の興味をひくのか、自動的にわかるようになる。学校の同級生だけではない。先生も、町を歩いていても、通学路でも、男は年齢を問わずわたしのおっぱいを見るようになった。

最初は自分の服に何かついているのかと思った。それから、自分の格好がひどくださいのかと思った。それからそれから、自分が変なのかと思った。しかし、みんなおっぱいを見ていた。おっぱいを見て、顔を見て、足を見て、それからまたおっぱいを見た。

最初はただただ不思議だった。それから、それが優越感に変わり、快感★に変わり、それからそれから嫌悪に変わった。おえ~っだった。

なんでこんな膨らみごときに男達は一様に興味を持つのか不思議でならなかった。鼻水垂らした馬鹿ガキの同級生も、スーツ姿の腹の出たおっちゃんも、汚らしい脂ぎったおっさんも、まじめつらして説教してセンコーも、みんなちらちらと私のおっぱいを盗み見た。堂々とみる奴もいたけどね。

てめー見てんじゃねえよと、一度先生にぼそっと言ったことがあった。普段真面目で勉強ができるタイプの私が急にそんなことを言ったこともあるし、生徒に見つかったとギクリとしたこともあるのだた思う。その先生は、急に慌てふためき、とぼけるような、言い訳をするような何とも分からないおどおどした反応を見せたので、こちらも「えっ?」と何も言ってないようにとぼけて、恩赦してやった。

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