青春スポーツ小説「この世に女はいないと思え」を掲載して参ります

スポーツ小説
この世に女はいないと思え
(2016-12-16)
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友人によれば「頭でっかちの能書きチビで、常に虚勢を張っている情けない男」である春也は、大学入学を機にそんな自分を変えるつもりだった。高校の運動部を途中で挫折した春也にとって、アメフト部は北陸・金沢での大学時代の4年間を賭けるに足るものだと思えた。
これまで運動を続けてきた同期への引け目から、春也は高校まで運動部を続けてきたと嘘をつき、対等な運動部員として振る舞ったが、入部して間もなく春也のメッキは剥がれた。練習中、何度もふっとばされ、ミスを連発し、基礎体力の面でも周囲の部員達に全くついていけなかった。部員の前では恥を捨て、練習漬けの毎日を何とか乗り切るという生活に春也は入っていった。
大学2年生になっても、荒藤、佐崎といった、春也が憧れる同期の部員との差は広がるばかりで、周囲の部員からも自分は認められていないと春也は感じていた。夏のある日の練習で春也はひどく落ち込んだが、憧れる先輩も自分と同じように悩んできたことを知り、春也はさらに一心不乱に練習やトレーニングに取り組むようになる。
「この世に女はいないと思って練習に集中しろ」と部員達は唱えた。とは言っても、大学生の彼らにとって女が気にならぬはずはなかった。たまの練習休みに海などへ行くと、女が気になり悶々とする。そんな折、部員の紹介で陸上部の女子学生達と知り合う機会があったが、春也は女性とどう接して良いか分からなかった。
2年時の夏合宿で自分の成長に僅かな手応えを感じた春也は、陸上部の早紀を試合に誘ったが、その試合で何度も無様なミスを繰り返した。必死に取り組んでも自分はやはり何も変わっていなかったと自己嫌悪に陥り、ついに春也は部活を辞めると言って去って行く…。

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